読書を実生活や仕事に役立てよう!というとき、大切なポイントは何でしょうか?
「読書量」
はじめに浮かんだワードはこれでした。
だって、量は質を保証する!ってよく聞きますよね。
でも「読書量はハンパないのに、ただの知識マニア」っていうもったいない人がいるのも事実。
これが示すのは、「読書に大事なのは必ずしも量ではなく、それ以外の何かが必要なのだ」ということですよね。
今回は「外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術」(山口周)を引用しながら、「単なる読書マニア」にならないための「仕事に役立つ読書術」とは何なのか、考察していきます。
成果を出すには2種類の読書が必要
ビジネス書の名著を読むことはもちろん必要ですが、それで十分というわけではありません。
そこで求められるのが教養に関連する知識です。
ビジネスパーソンがアイデアを創造していくためには、ビジネス書だけではなく「教養書」も読むべきだと筆者は主張します。
なんでも、高いレベルになるとビジネス書の知識は「知っていて当然」であり、差別化ができない。
そんな中で「教養書」を読めば、「個性」につながるのだとか。
たしかに、ビジネス書はノウハウを学ぶものだから、読んだらすぐに実践できてしまう。
だから「知っていて当たり前」というのも、レベルが高くなると言えてしまうのかもしれません。
「ビジネスに役立つ読書をしよう!」というのなら「ビジネス書」を読むのがいたって普通の発想ですよね。
まさか直接役に立たない「教養書」を読もうだなんて思うはずがない。
たしかに、ライバルがビジネス書ばかり読んでいる中で教養書を読めば、人と違った発想にはつながりそうですよね。
でもちょっと待ってください。
その「個性」って「成果」につながるのでしょうか。 いらない知識が増えるだけなのでは?とも思えてしませんか?
iPadは教養から生まれた
私たちは常に、テクノロジーとリベラルアーツの交差点に立とうとしてきた。技術的に最高のものを作りたいが、それは直感的なものでなければならない。iPadを作り出せたのは、これら2つの組み合わせなのだ。
by スティーブ・ジョブズ
特に活躍しているひとは、共通してリベラルアーツの本を読んでいます。
iPhoneやMacなどクリエイティブなアイデアを出し続けたスティーブジョブズ大先生も、「リベラルアーツ=教養」がアイデアに必要だったと言っています。
技術と教養の交差点に立ち、直観的になり、iPadが生まれた。
つまり、「直観」には「教養」が必要だということでしょうか。
少し卑怯な説明でしたが、こんなに説得力のある例はあるでしょうか。(笑)
成功者がそう言っているんです!
ビジネス書の知識だけでなく教養も学んでおくことは、成功に「不可欠」とも言えてしまいますよね。
アイデアとは「組み合わせ」
際立ったポジショニングを達成したブランドには、必ず「掛け算」の要素があります。
例えば、「デザイン×コンピューター技術」で生まれたApple社のように、独自のブランドを確立した事例には、必ず「掛け算=組み合わせ」の発想があるのだそう。
たしかに、個性をもって成功している商品って、何かの融合であることが多いような気がします。
意識しないと分かりませんが、「その組み合わせがあったか!」と感心してしまうような。
僕の好きなドラマに「逃げ恥」があるんですけど、めちゃくちゃヒットしましたよね。
あれは「ラブコメ×価値観の改革」の掛け算が隠されてるんじゃないかな?と思います。
(ネットの記事をいろいろ読んでみて)
いろんな意味でかわいい、ほほえましい2人の恋模様をメインにしながら、「偽装結婚」「同性愛」「主婦の労働対価・好きの搾取」という難しい問題もポップに描いていました。
「アイデア」っていうと、どうしても「何か新しいものを0から生み出す」というイメージがあります。
でもあのアップルですら、「組み合わせ」で生まれたというんです。
自分の中ではこれ自体が革命的な「アイデア」でしたね。
つまり教養がなぜ成果に必要なのかというと、「人と違った掛け算をつくるため」ということでしょうか。
教養書には「抽象化」が必要
教養書の重要性については理解していただけたと思いますが、成果につなげるには「ただ読めばいい」というわけではなく、「抽象化」が必要だと筆者は言います。
「抽象化」とは「それはどういうことか」を抜き出すこと。
例えばアンパンマンをテレビで見たとします。
なにも考えずに「いい話だったなぁ」という感想だけで終わることもできますが、「この話は何を言いたかったのか」を考えてみるのが「抽象化」です。
自分を犠牲にしてでも人々(動物たち?料理たち??笑)を守ろうとするアンパンマン。
その姿から「みんなに愛されるには、愛と勇気が大切だ」と学ぶこともできますよね。
(例えが極端)
つまり言いたいのは、ちゃんと実生活や仕事に教養を役立てるには、「それをどう活かせるか」「何を学べるのか」を自分の言葉でまとめられないと意味がないということです。
これができなければ、ただの「知識マニア」になる可能性も十分にあります。
まとめ
今回は「知識マニアにならず、成果につなげる読書とは」をテーマに、「読書を仕事につなげる技術」の引用を踏まえながら考えてみました。
この記事だけでは到底紹介しきれませんでしたが、他にも「読書を仕事につなげる」ための情報が盛りだくさんなので、興味のある方がぜひ一度手に取ってみてください。
今回紹介した本:「外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術」
個人的評価 | ★★★★☆ |
ひとことレビュー |
・読書を仕事に役立てるために「何を読むか」「どう読むか」「どう選ぶか」「差別化の方法」など、さまざまな具体策を提案してくれる書。怪しい手法はなく、正しい読書の仕方を学べる。 |
著者 |
山口周 |
出版年 | 2015 |
ページ数 |
255 |
興味深かった内容 |
・仕事につなげる読書6つの大原則 |
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